成冨佳代

「ラザロという挑戦状」


映画学校での知り合いだった伊藤学さんから『複製の廃墟』の現場に照明部として参加しないかと声がかかった。

興味があった。

井土紀州という人(すなわちスピリチュアル・ムービーズ)がどのように映画をつくるのか。

正直、『複製の廃墟』の現場そのものは、私が経験した他の自主映画の現場と大きくは変わらなかった。不満もあった

し、疑問に思うこともあった。

しかし同時に、そんな不満や疑問を結果的にチャラにしてしまえる圧倒的な≪力(ちから)≫があった。

それは、言葉にならないものを伝えたいと願う力、世の中へ怒る力、作品を完成させようとする力、あらゆる人に作品を

つきつける力。

かなわないと思った。

私は映画学校にいたが、少なくとも私のまわりにこんな人(たち)いなかった。悔しいけれど。

だから観てほしい、特に映画をつくっている人たちに。

ラザロは、すべての自主映画作家への挑戦状だと思う。


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